叩かれる太股 

まず椅子に座ります。椅子の高さにもよるが、たいていの場合手が置きやすい位置に太股、膝がある。この置いた手を動かすと太股が叩かれます。強く叩けば痛いだろうし、優しく叩けば痛くなく、あるいは撫でると気持ちいいかもしれない。また、膝(踵)を上げ下げすると踵かつま先で床を踏み鳴らす事になる。椅子に座らずに立っている場合、腰や腹が叩かれやすいかもしれない。歩きながら腰や腹を叩いて夢中にリズムを取っていると、とてつもなく妙な歩き方になる。すごく妙。・・・そういえば顔を青く塗ってあちこち叩いたり、伸ばしたり縮めたりしている妙な人たち、CMでいましたね。


それでは、とりあえず右膝(脚、踵)を上げ下げしてみましょう。秒針に合わせて膝を上げ下げすると一定に動かせますね。秒針の音が「チッ」と聞こえると同時に脚を「トン」と踏む感じです。この時、1秒間は意外にゆっくりしていると感じるかもしれません。この右膝の動きを基準にします。秒針に合わせているので、1分間に60回上下します。基準を4分音符だとすると「=60」です。
基準の右膝の動きはそのままで、右手、左手交互に4分音符を叩きます。ここで右手の動きを見ると、膝の動き2回に対して1回動いています。手の動きは2分音符になってます。


4分音符
8分音符

基準の4分音符を2分割します。右膝の動きはそのままで、右手を一緒(4分音符)に、左手は右手と交互に動かします。右膝を「ド・ん、ド・ん、ド・ん、ド・ん(ド=下がる、ん=上がる)」と鳴らしているならば、「ド」で右手、「ん」で左手を鳴らしています。

3連符

基準の4分音符を3分割したものが3連符です。4符の右膝の動き1回に対して手を3回叩きます。右膝の動きを「ド・ん・ん、ド・ん・ん、ド・ん、ん、ド・ん・ん」と少し細かく感じるようにして、右手左手を交互に動かします。腕は普通2本あるので、最初の「ド」が右手ならば、次の「ド」の時は左手になります。

16分音符

基準の4分音符を4分割します。「イちとお、ニいとお、サんとお、シいとお」と感じるとよいでしょう。8分音符の倍の細かさとも言えます。これぐらいの細かさの方が一定に刻みやすいかもしれません。細かくなり過ぎないように、あくまで基準の速さは一定です。

5連符

基準の4分音符を5分割します。5文字の言葉を当てはめるとよいという噂です。東京の駅名だと「アきはばら、イけぶくろ、セんだがや、カぐらざか」あたりでよいでしょう。「オちゃのみず」は「ちゃ」の部分が曲者です。右左交互に叩く場合、「ア」が右手だとすると「イ」は左手、同様に「セ」=右、「カ」=左、となります。3連符の時もそうでした。このように奇数連符の時は右左交互に叩くと、基準の所で右左が入れ代わる難しさがあります。ちなみに私は最初、言葉は特に当てはめずに練習しました。なんとなく5つに分ける、という感じでした。言葉を当てはめて別の難しさが発生するのをきらったからです。


6連符は4分音符を6分割します。3連符の倍の細かさで、右手の動きは3連符になってます。
7連符は4分音符を7分割します。7文字の言葉を当てはめるとよいという噂です。東京の駅だと「ミなみあさがや、シんこうえんじ、ナかのさかうえ、アかさかみつけ」あたりでよいでしょう。「シんおちゃのみず」は「ちゃ」の部分が曲者です。
32分音符は4分音符を8分割します。16分音符の倍の細かさで、右手の動きは16分音符になってます。
9連符は4分音符を9分割します。3連符の3倍の細かさになります。
10連符は4分音符を10分割します。5連符の倍の細かさで、右手の動きは5連符になってます。

更に細かく・・・

このようにビートを一定に保ちながら音符を細かくしてゆく事を「チェンジアップ」と言います。最初は4分音符→8分音符→3連符→16分音符→6連符ぐらいからトライするのがよいかもしれません。
・・・太股は叩かれます。

チェンジアップの譜面と音 (96KB)

チェンジ・アップ
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